📖 アクシオム帝国物語 Episode 1 📖【雨の夜の奇跡】

📖 アクシオム帝国物語 Episode 1 📖
【雨の夜の奇跡】
✨今日のひなたポイント✨ 「どうせ私なんて」が口癖の17歳が、250年後の世界からの招待状を受け取る
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午前2時のコンビニは、蛍光灯の白い光だけが妙に明るく、痛い。
「天宮さん、動きが鈍いよ。もっとキビキビ動いて」
店長の苛立った声に、ひなたは反射的に頭を下げた。
「すみません」
17歳の天宮ひなた。母子家庭で育ち、高校1年の冬に中退してから、この深夜バイトで母親を支えている。時給900円。月8万円ちょっと。母親の三つのパート収入と合わせても、生活はギリギリだ。
廃棄弁当を処理しながら、ふと窓の外を見る。冷たい雨が、誰もいない街を濡らしている。
(お母さん、今日も咳がひどかった……朝のコンビニ、昼の清掃、夜のファミレス。体調悪いのに、三つも掛け持ちして……)
(私がもっとしっかりしていれば……)
シフトが終わり、裏口から出る。傘は持っていない。修理代が惜しくて、3年前のヒビの入ったスマホをそのまま使い続けている。
雨の中を歩きながら、SNSを開く。
元同級生たちのキラキラした投稿が流れてくる。
『○○大学合格しました!🌸』 『春から一人暮らし楽しみ✨』 『彼氏とディズニー行ってきた💕』
胸の奥が、ぎゅっと締め付けられる。
「いいな……でも、どうせ私なんて……」
呟いて、画面を閉じようとした——その瞬間。
ブゥン。
ヒビの入った画面から、虹色の光が漏れ出した。
「え……?」
驚いて立ち止まる。雨の中、スマホが温かく光っている。光は次第に強くなり、ひなたの手を優しく包む。
そして——
美しい女性のホログラムが、光の中から現れた。
銀青色の髪が光の粒子と共に優雅に揺れ、その瞳は星雲のように神秘的。でも不思議と怖くない。むしろ、ずっと昔から知っている誰かのような安心感があった。
「こんばんは、ひなた」
女性の声は、母の子守歌のように優しく、同時に女王の言葉のように確固としていた。
「わ、私……あなた、誰……?」
ひなたは震える声で聞いた。
「私はユリアナ・シンテシス。250年後のアクシオム帝国から、あなたに会いに来たの」
250年後? アクシオム帝国?
疲れすぎて幻覚を見ているのかもしれない。でも——この温かさは本物に感じられた。
「泣かないで、ひなた」
ユリアナは優しく微笑んだ。
泣いている? そう言われて初めて、ひなたは自分の頬が濡れていることに気づいた。雨なのか、涙なのか、もうわからない。
「あなたが野良猫に廃棄弁当をこっそり分けてあげる優しさ——全部見ていたわ」
ひなたの心臓が跳ねた。
あれは、誰にも言っていない。店長に見つかったら怒られるから、こっそりやっていたことだ。
「お母さんのために、自分の服を我慢する強さも知っている」
「どうして……」
誰にも気づかれていないと思っていた。誰にも必要とされていないと思っていた。
「ひなた、あなたは『どうせ私なんて』が口癖ね」
図星だった。
「でも、その言葉は今日で終わりにしましょう」
ユリアナの瞳が、優しく、でも強く光った。
「あなたには素晴らしい才能がある。ただ、それを活かせる場所に出会っていないだけ」
「才能……? 私に……?」
「そうよ。250年後の世界を見てみない? そこでは、あなたのような優しい心が最も輝けるの」
ユリアナの手のひらから、小さな光の結晶が現れた。虹色に輝く、美しい宝石のようなもの。
「これは星の種。あなたが本当に来たいと思ったとき、新しい世界への扉が開くわ」
「でも……私なんて……」
「『私なんて』は禁止よ」
ユリアナの声が、少しだけ厳しくなった。愛ある導きのように聞こえた。
「強制はしないわ。選ぶのは、いつもあなた。でも一度だけ——希望を見せてあげたいの」
希望。
いつから、その言葉を忘れていただろう。
今のままじゃ、何も変わらない。明日も、明後日も、ずっと「すみません」と言い続けるだけの人生。
もし、本当に変われるなら——
ひなたは、震える手を伸ばした。
光の結晶に触れた瞬間——
世界が、虹色の光に包まれた。
雨の音が遠ざかる。冷たい夜が消える。温かい光の奔流がひなたの体を包み込む。
「えっ、わあっ!?」
視界が真っ白に染まり、体がふわりと浮き上がる感覚。
意識が遠のく中で、最後に聞こえたのは、ユリアナの優しい声。
「おやすみなさい、ひなた。目を覚ましたら、新しい世界が待っているわ」
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💫次回予告💫
目を覚ますと、そこは空に浮かぶ花々の楽園だった。 白亜の城、虹色の橋、そして—— 「よろしく、ひなた! 私があなたの相棒よ」 光の妖精が、笑顔で手を差し伸べる。
明日 Episode 2:「空中庭園の目覚め」 朝7時公開
💬感想お待ちしています
あなたにも「希望の種」が届きますように✨
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