僕は猫でない、僕はこの街のコンビニ店員だ!創作日記 20260713
店長さんは、新しい支店について僕に説明してくれた。店は厚生年金会館の向かい側の通りを少し行った、新宿2丁目の入口近くにあった。僕は歩いて行ける距離だったので、とてもいいなと思った。
さらに体制についても説明があった。昼間は店長さんと、店長さんの娘のルナちゃんと僕の3人体制で、夜は僕一人で番を受けるという。
コンビニの名前は「犬山商店」。いわゆるコンビニというより、雑貨店が進化したようなお店だった。最近では新宿2丁目周辺に大手のコンビニもできているため、営業していくには工夫が必要だということだった。そして、僕が店長になるために何をしなければいけないのか、説明もあった。ルナちゃんは18歳で、高校を卒業したばかりの、僕と同い年だった。
店長さんは僕の履歴書を見て、「念のため、もう一回名前確認しとくでね」と言った。
神谷 玲(かみや れい)。これが僕の人間としての名前だ。
そして店長さんは、リストを僕に渡しながら言った。「これだけのことをマスターできたら、店長に任命だがね。ただ、急ぐことはないで。まずは、できることからやっていこまい。」
開閉店業務
開店準備、レジ確認、閉店後の精算、防犯確認を行う。
売上管理
売上や客数を確認し、日報や引き継ぎ内容を記録する。
発注業務
売れ行きや季節、天候を見ながら商品を発注する。
在庫管理
商品数を確認し、欠品防止や廃棄ロス削減を行う。
売場管理
商品の陳列、鮮度確認、期限チェック、売場整理を行う。
商品分析
POSデータを活用して売れ筋や売れにくい商品を把握する。
シフト管理
スタッフの勤務希望を確認し、勤務表を作成する。
教育指導
新人スタッフにレジ操作、接客、衛生管理を教える。
接客対応
丁寧で正確な接客を行い、店の模範となる行動を示す。
クレーム対応
お客様の苦情に対応し、必要に応じて上司や本部へ報告する。
衛生管理
店内清掃、温度管理、食品衛生の徹底を行う。
防犯・安全管理
万引き対策、現金管理、災害時や緊急時の対応を行う。
本部連携
SVや本部へ売上状況や課題を報告し、指示を共有する。
利益管理
売上、人件費、廃棄ロスを確認し、店舗の利益を管理する。
選択範囲の文字数(改行含む):2098文字
選択範囲の文字数(改行除く):1993文字
店長さんから、一緒に働くのはルナちゃんで、紹介があった。「これがうちの娘、ルナだがね。いつもいっしょに仕事しとって、細かい業務はみんなルナがやるで、あんたは仕事をまず一つずつ覚えてって、言ってほしいんだわ。ほんなら、まずは今まで通り、レジの入金から始めよまい。」
ルナの外見を見てみると、僕はびっくりした。誰かに似ている。ポニーテールの髪、第3の目はないけど、厳しく見つめるような瞳。そうだ、アクシオム帝国のアクシオム様そっくりだった。しかも同い年で、とても魅力的な。「性格は真面目で、おとなしいで、たぶん楽しく仕事できるでね」、と店長は言った。
「ルナだがね。よろしくお願いします。何か分からんことあったら、何でも遠慮せんと、私に聞いてちょ。」とルナちゃんは言った。
「こちらこそ、よろしくお願いします。神谷 玲(かみや れい)です。気軽にレイと呼んでください。にゃんにゃんにゃん。」僕はにゃんにゃんにゃんをつけてしまった。
「あら、同じだがね。名古屋弁しゃべる人なんだわ。ふふふ。」
「それじゃあ、紹介もするんだし、業務の説明もできたで、私はちょっと朝ごはん食べに行ってくるわ。それじゃあ、またね。」と言って、店長さんは外に出ていった。
719文字(改行・空白を除く)
参考:
– 改行を含む:742文字
– 改行・空白を含む:742文字
店長さんが店の外に出ていくと、ルナちゃんは豹変した。
「お前、分かっとるんだろうな、立場を。私は店長の娘なんだで、私の言うことが絶対命令なんだわ。」
僕はびっくりした。ルナちゃんは本当は、とても怖い。まるでアクシオム帝国のアクシオム様と同じだった。
「ぼっとしとらんで、はよ店ん中を掃除しやあ。難しいことはみんな私がやるで、お前は言われたことだけやっとりゃええんだわ。」
僕は素直に「はい、わかりました。にゃんにゃんにゃん」と答えた。これでは帝国の黒猫と同じだな、と思った。
それからもう1つ、ルナちゃんが壁の上に書かれているお店の教訓を指さした。「お客様はご主人様です。」と書かれていた。
「これを店に入るときゃ、必ず大きな声で言わなあかんのだわ。絶対命令だで。」
「はい、わかりました。にゃんにゃんにゃん。」
僕は大きな声で「お客様はご主人様です。」と言った。
店長さんがいるときのルナちゃんは、おとなしくて真面目で、優等生の娘だった。でも、2人だけになると恐ろしい同世代の女の子に豹変してしまった。
僕は考えた。でも給料は20万円ぐらい毎月もらえるから、これも修行だと思って頑張ろうと思った。
「これからが楽しみですね、ふふふ」と、飼い主様の声が頭の中で聞こえた。
文字数(改行や空白も含めてカウント):1136文字
夜になった。
「レイ、私がいないからって怠けるんじゃないよ。あそこの監視カメラでちゃんと映ってるからね。」
「はい、わかりました。にゃんにゃん、一生懸命がんばります」と、僕は答えた。
「うちは家に帰って、ワイン飲みながらお前の仕事ぶりを監視しとったるで。もしちょっとでも怠けたら、あとで調教が待っとるでな。」
俺の中の僕は、一人で不安になってきた。するとミッドナイトさんが現れ、レジのすぐ近くで招き猫に変身して座ってくれた。
「お前、心配するとはないからね。僕がちゃんとここにいて、お前を守ってあげるから。」
「ありがとう。にゃんにゃんにゃん」と僕は答えた。
「その代わり、また余った唐揚げ弁当を食わせろ。」
「今、唐揚げ弁当が余るとは限らないよ。にゃんにゃん、にゃん。」
「今回は何でもいいから、美味しいものを食わせろ。」
ミッドナイトさんは黒豹にも変身できるから、怖いことはないんだと思った。僕は売り場を眺めていた。
そのとき、最初のお客さんがやってきた。プロレスラーのような、すごい体型のお兄さんだった。服の上からでも、外側に盛り上がる筋肉がすごいのだと分かった。
「え、お兄ちゃん、一人なのかい。よく見るとイケメンで可愛いね。」
僕は嫌な予感がした。けれど、話し方は優しかった。
「店は何時に終わるんだい?」
「いや、まだです。今日が初日で、仕事も慣れていないので、緊張して疲れているんです。仕事が終わったらすぐに家に帰って休みたいんです。」
「そうなんだ。初日で緊張してるんだ。それじゃあ、またね。」
そう言って彼は、唐揚げ弁当と海苔弁当、おにぎりを三つとプロテインを買い、店を出て行った。
僕は、あの人は何の仕事をしているんだろうか、と思った。ふと気がついた。たぶん、同じようなお客さんがいっぱいやってくるお店なんだ。店長さんにそのことを聞いてみようと思った。
選択範囲の文字数(改行含む):925文字
選択範囲の文字数(改行除く):890文字
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