📖 アクシオム帝国物語 Episode 12 📖【友情の始まり】
📖 アクシオム帝国物語 Episode 12 📖
【友情の始まり】
✨今日のひなたポイント✨ ルナと初めての友達らしい会話。お互いの過去を少しずつ打ち明け合い、アリアも交えた屋上庭園でのひととき。「私たち、全然違うのに——似てるね」
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翌日の午後、ひなたはルナと約束通りクリエイション・アトリエで会った。
「ひなた!」
ルナが手を振って駆け寄ってくる。昨日とは違い、表情が明るい。緊張はしているけれど、嬉しそうだ。
「ルナ、こんにちは!」
「こんにちは……あの、友達と会うの、初めてで……何話せばいいか分からなくて……」
ルナが恥ずかしそうに笑う。
「私も! 昨日から何話そうかずっと考えてた!」
「本当?」
「本当!」
二人は顔を見合わせて笑い合った。
「よし、二人とも!」
アリアが飛んできた。
「今日は特別な場所を用意したわ。ついてきて!」
◇
アリアが案内したのは、アトリエの屋上庭園だった。
色とりどりの花が咲き乱れ、光る蝶々が舞い、小さな噴水が優しい音を立てている。そして——空に浮かぶ都市群が一望できる、絶景の場所。
「わあ……」
二人は同時に声を上げた。
「ここなら、ゆっくり話せるでしょ」
アリアが手を振ると、丸いテーブルと椅子が光で作り出された。そして、キラキラと光る不思議なお菓子と温かいお茶も。
「すごい……魔法みたい……」
ルナが目を輝かせた。
「ナノテクノロジーよ。でも、魔法みたいでしょ?」
アリアが得意げに笑った。
「さあ、座って座って。私は少し離れたところから見守ってるわね」
二人は向かい合って座った。最初は少し気まずい沈黙。でも——
「ねえ、ルナ。昨日、詩を書くって言ってたよね。どんな詩?」
ルナの目が輝いた。
「えっと……夜とか、月とか、静かなものが好きで……」
「素敵! 聞いてみたい!」
「本当? でも……暗いって言われるかも……」
「大丈夫。私、ルナの詩、絶対好きだと思う」
ひなたの言葉に、ルナは嬉しそうに微笑んだ。
◇
ルナは恥ずかしそうにスマホを取り出し、詩を読み始めた。
「誰にも見つけられないように
小さく 小さく 丸くなって
息をひそめて 消えていく練習をした
でも それを見ていた誰かが
『ここにいていい』と言ってくれたなら
私はきっと もう一度
朝を信じてみるだろう」
ひなたの目から、涙が溢れた。
「ルナ……すごく……綺麗……」
「え……? 暗くない……?」
「暗くないよ。悲しいけど、温かい。孤独だけど、希望がある。すごく……心に響く」
ルナの目にも、涙が浮かんだ。
「ありがとう……そう言ってもらえて……嬉しい……」
「ねえ、もっと聞かせて」
「うん!」
それから、二人は時間を忘れて話し続けた。
ルナの詩、ひなたの絵、過去の辛かった記憶、現在の小さな幸せ。
「私ね、学校では『いないもの』として扱われてた」
ひなたが正直に語った。
「わかる……私は『臭い』って言われて、トイレでお弁当食べてた」
ルナも涙ながらに打ち明けた。
「辛かったね……」
「ひなたも……」
二人は手を繋いだ。同じ痛みを知っているからこそ、言葉はいらなかった。
◇
やがて夕暮れ時。沈みゆく太陽が、帝国全体を金色に染めている。
「綺麗だね」
「うん……」
二人は並んで、夕日を眺めていた。
「ねえ、ひなた」
「なあに?」
「私たち、全然違うのに——似てるね」
ルナが不思議そうに笑った。
「本当だね。ルナは静かで内向的で、私は……まあ、同じか」
二人は笑い合った。
「でも、好きなものは違う。ルナは夜と月、私は昼と太陽」
「うん。でも——」
ルナが真剣な顔で言った。
「どっちも必要だよね。昼だけでも、夜だけでもダメ」
「そうだね。バランスが大切」
ひなたが頷いた。
「私たち、補い合えるね」
「うん!」
アリアが少し離れた場所から、嬉しそうに二人を見守っていた。
「ねえ、ルナ。約束してほしいことがあるの」
「約束?」
「うん」
ひなたはルナの手を握った。
「これから、辛いことがあったら、一人で抱え込まないで。私に話して」
「ひなた……」
「私も、ルナに話すから。一人で悩まないって、約束しよう」
ルナは強く頷いた。
「約束する」
「私も」
二人は小指を絡めた。
「指切りげんまん、嘘ついたら針千本飲ます」
古い日本の約束の言葉。でも、その重みは本物だった。
◇
帰り道、アリアが二人に言った。
「素敵な友情ね」
「アリア、ありがとう。今日の場所、すごくよかった」
ひなたが笑顔で答えた。
「どういたしまして。でもね、二人とも覚えておいて」
アリアが真剣な顔で言った。
「友情は、一日で完成するものじゃないの。これから、少しずつ育てていくもの」
「時には意見が合わないこともあるかもしれない。でも——」
アリアが優しく微笑んだ。
「それを乗り越えた時、もっと強い絆になるのよ」
二人は頷いた。
「わかった」
「頑張る」
ルナと別れた後、ひなたは部屋で日記を書いた。
「今日、ルナとたくさん話した。
笑って、泣いて、約束して。
初めて、本当の友達ができた気がする。
お母さん、見ててね。
私、一人じゃないよ。
大切な友達がいるんだよ」
窓の外には、満月が輝いていた。まるでルナが見守ってくれているみたいに。
そして——その隣には、太陽のように明るいひなた自身がいる。
月と太陽。夜と昼。
違うけれど、どちらも必要。そんな友情が、今日、確かに始まった。
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💫次回予告💫
平和な帝国に、突然の警報が鳴り響く。 「緊急警報! データストーム接近中!」 パニックになる人々、混乱する街—— 取り残された子供を見つけたひなたは、 恐怖を乗り越え、走り出す。 「私、あの子を助けたい!」
明日 Episode 13:「データストームの脅威」 朝7時公開
💬感想お待ちしています
あなたにも、心から信頼できる友達が現れますように✨
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