【バンコクで『パラサイト』を思い出す瞬間】 半地下はソウルだけじゃない。タイで暮らす日本人の立ち位置

【バンコクで『パラサイト』を思い出す瞬間】

半地下はソウルだけじゃない。タイで暮らす日本人の立ち位置

韓国映画『パラサイト 半地下の家族』を、久しぶりに観直しました。
やっぱり名作。観終わったあと、胃の奥がじわっと重くなる感じも含めて。

舞台はソウルの“半地下”に暮らすキム一家。
窓のすぐ外を酔っぱらいが歩き、用を足し、虫が入り、空気は湿っぽい。
そこから、坂の上にあるピカピカの豪邸へ――
あの高低差が、物語以上に社会を語っていました。


タイでいう「半地下」って、どこだろう?

じゃあ、タイに住んでいる僕らにとっての「半地下」ってどこなんだろう。

  • BTS駅直結の高級コンド

  • 週末はエムクオやサイアムでブランチ

  • 日本語が通じる病院、日本食、日系サービス

こういう世界がある一方で、

  • ソイの奥のローカルアパート

  • バミー20バーツ、エレベーターなし5階

  • 外廊下に洗濯機1台、雨の日は床がびしょびしょ

同じ「タイ在住日本人」でも、
どこに住み、誰と付き合っているかで、見えるタイはまるで別の国になります。

スクンビットの情報だけ追っていると、
タイはずっとキラキラした楽園に見える。
でも郊外や田舎の市場に足を踏み入れると、
そこには別の「パラサイト的リアル」が確かにあります。


もし「タイ版パラサイト」を撮るなら

ちょっと妄想してみました。

  • 舞台はバンコク郊外の古いアパート

  • 父はバイクタクシー、母は市場で揚げ物

  • 子どもはデリバリーライダー

そこから、
トンローの高級コンドに住む日本人駐在員ファミリーの家へ、

  • 家庭教師

  • メイド

  • ドライバー

として、少しずつ入り込んでいく。

雨が降れば一晩で水没するソイと、
床が冷え冷えに保たれた高台の高級コンド。

同じバンコクなのに、まるで別の惑星。
これをポン・ジュノばりのブラックユーモアで撮ったら、
相当ヒリヒリする映画になると思います。


「寄生しているのは誰なのか」

『パラサイト』が一番怖いのは、
「悪者が誰か」ではなく、
**「自分はどこに立っているのか」**を突きつけてくるところ。

タイ在住の日本人も、決して無関係じゃありません。

  • タイ人の優しさや物価に甘えて生きる日本人

  • 日本人の財布や会社に寄りかかって生きる人たち

どちらか一方が完全な加害者でも被害者でもない。
お互いが「都合よく利用し合っている」から、この関係は続いている。

その微妙なライン――
ここまではOK、ここから先はアウト
その感覚が、『パラサイト』ととてもよく似ています。


まとめないまとめ

『パラサイト』は韓国映画ですが、
BTSに乗ってプロンポンで降り、
ソイの奥まで歩いてみると、ふと思います。

「あ、この感じ、わかるかも」と。

タイで暮らしていると、
知らないうちに“パク家サイド”に立ってしまう瞬間がある。
だからこそ、ときどきこの映画を観直して、
自分の立ち位置を確認するのも悪くないのかもしれません。


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※以下は興味がある人だけ読める補足です。

<details> <summary>🎬 映画『パラサイト 半地下の家族』解説・考察</summary>

</details> <details> <summary>🇹🇭 タイのローカル生活・日本人コミュニティ</summary>

</details> <details> <summary>✍ タイ×社会×映画の視点</summary>

</details>