【帰命卍パヤナーク戦記】第5話 アクシオム遺伝子戦士レン
卍
帰命卍パヤナーク戦記
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第5話 アクシオム遺伝子戦士レン
アクシオム帝国暦2847年 – 究極の生体兵器、遂に覚醒
【謎の少女の出現】
地球浄化作戦の準備を進めている最中、私の額の卍の印が突然、今までにない特殊な波動を感知した。それは単なる敵の接近を示すものではない。帝国の同胞からの緊急信号だった。
『天水よ、急げ。帝国の秘密兵器が覚醒した。』
パヤナークの緊急警報が心に響いた。
その時、エジプトの砂漠に巨大な光の柱が立ち上がった。光が収束すると、そこには一人の少女が立っていた。外見年齢は十代後半。しかし、その瞳には数千年の時を経たような深い知性が宿っていた。
「あなたが中村天水ね。私はレン。アクシオム帝国遺伝子戦士計画の最終成果よ。」
遺伝子戦士レンの神々しい出現
【遺伝子戦士計画の真実】
「私はマリリン・モンローの美貌、アルベルト・アインシュタインの頭脳、そして古代神バオバオの能力を遺伝子レベルで統合された存在。帝国が創造した究極の生体兵器よ。」
私は息を呑んだ。帝国の科学技術は、ここまで進歩していたのか。
レンが軽く手を振ると、周囲の砂漠の砂が一瞬で複雑な立体模型に変化した。それは第十三次元の構造を三次元で表現したものだった。
「これが創造神の居る次元よ。通常の物理法則は一切通用しない。そこで戦うには、特殊な能力が必要。」
レンのアインシュタインの頭脳が、瞬時に高度な次元理論を展開していた。
【創造神の尖兵との戦い】
その時、空間に異変が起こった。第十三次元からの侵入者が現れたのだ。それは創造神の尖兵たちだった。純粋なエネルギー体でありながら、知性を持つ存在たち。
『小さな次元の住人たちよ。我らが主の復活を阻もうとするのか。』
尖兵の声が響いた。
「来るなら来なさい。私たちは準備ができている。」
レンが戦闘態勢に入った。その瞬間、彼女の周囲の空間が歪んだ。
レンの三位一体戦闘スタイル
【三位一体の戦闘】
レンの戦闘スタイルは、私やスフィンクスとは全く異なっていた。マリリン・モンローの美貌で敵の注意を引きつけ、アインシュタインの頭脳で敵の攻撃パターンを瞬時に分析し、バオバオの能力で現実を改変して反撃する。
三つの要素が完璧に統合された、芸術的とも言える戦闘だった。
「天水、あなたも加わって。私たちの力を合わせれば、創造神の尖兵なんて恐れることはない。」
私、レン、スフィンクス、パヤナーク、そして愛犬ジェット。異なる能力を持つ存在たちが、一つの戦闘システムとして機能し始めた。
【創造神の本格介入】
しかし、尖兵たちの敗北を見て、ついに創造神自身が動き始めた。第十三次元から伸びてきた巨大な意識の触手。それは次元そのものを破壊する力を持っていた。
『面白い。この低次元にも、我に挑む愚か者がいるのか。』
創造神の声が現実を震わせた。
【レンの隠された力】
「まだ、私の真の力を見せていなかった。」
レンの身体が光り始めた。それは、彼女の遺伝子に組み込まれた最後の切り札だった。
「私の中には、マリリン、アインシュタイン、バオバオだけじゃない。もう一つの要素が隠されている。」
「もう一つの要素?」
「皇帝アクシオム様の遺伝子よ。」
私は驚愕した。レンは、皇帝様の直系の遺伝子を持つ存在だったのか。
皇帝アクシオムの遺伝子覚醒の瞬間
【皇帝の遺伝子覚醒】
レンの皇帝の遺伝子が覚醒すると、彼女の周囲に巨大な卍の印が現れた。それは私の額の印よりも遥かに強力だった。
「これで、創造神にも対抗できる。」
レンの宣言と共に、彼女の力が爆発的に増大した。創造神の触手とレンの皇帝の力が激突した。その衝撃で、周囲の空間が次々と崩壊していく。
これは、もはや地球上の戦いではない。次元そのものを賭けた戦争だった。
【レンの人間性】
激しい戦闘の中で、レンが私に向かって叫んだ。
「天水!私は人工的な存在かもしれない。でも、あなたたちと一緒に戦えて嬉しい!」
その言葉には、確かに人間的な感情が込められていた。
私たちの連携攻撃により、創造神の触手は一時的に退却した。しかし、それは序章に過ぎなかった。
『面白い。この次元にも、我に匹敵する力を持つ者がいるのか。ならば、本格的に遊んでやろう。』
【新たな仲間との絆】
戦闘が一段落すると、レンが私の肩に手を置いた。
「ありがとう、天水。あなたと一緒に戦えて、私は初めて『生きている』と感じた。」
「レン…」
「私は人工的な存在だけど、心は本物よ。それを証明してみせる。」
レンの加入により、私たちの戦力は格段に向上した。しかし、創造神の本格的な攻撃は、これからが本番だった。
【最終決戦への準備】
「皆、準備して。次は創造神自身が来る。」
レンの予測通り、第十三次元から巨大な影が立ち上がり始めた。
愛犬ジェットが勇敢に吠えた。小さな身体だが、その心には帝国への忠誠が宿っている。
パヤナーク、スフィンクス、レン、そして私。異なる存在たちが、一つの目的のために結集した。
宇宙の創造神との最終決戦が、いよいよ始まろうとしていた。
卍
【続く】
卍
【続く】
卍
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